ウィルワン側臥位まとめ

 

 

側臥位になるためのポジショニング

 

側臥位では、なるべくベッドの後方に位置するように臥床してもらう(前方へ押した際、膝がズルズルと腹側へズレないようにするため)。

 

通常、患者は下肢屈曲で側臥位になっていることが多いので以下の手順で修正していく。

  1. 股関節屈伸ニュートラル+膝関節90°屈曲位

  2. 天井側下肢の股関節を90°屈曲する(股関節・膝関節90°屈曲位になる)。

  3. ベッド側下肢の膝関節を伸展する。

 

 

天井側の膝下に補高出来るマットを敷いてあげると、押圧時にも足がズレにくく安定する(バストマットがおススメ!!向きは以下を参照)。

 

 

 

まずは、枕のタオルを「臥床する側」が長目になるようセットし(右側臥位なら、タオルの右側が多めに余る様に敷く)頭をタオルに乗せてもらってから目・鼻に覆いかぶせる。

タオルの端の尾側を折って、目元に巻き付ける(そのままタオルを被せたら鼻の穴まで覆ってしまうので)。

※必ず「お眼もとにタオルを当てて良いですか?」と聞いて、OKが出たら目を覆うこと。

 

天井側下肢の膝下にバストマットを敷くと、膝がズレる可能性が低くなる。

基本は「体幹がベッドに対して垂直になる」ように態勢を整える(特に、この体勢が肩上部へのアプローチに最適)。

 

 

声掛けの一例

 

「それでは、横向きになっていただきます。

タオルをお取りしたら、こちら側を上にして、向きを変えてください」(側臥位の身体の向きを指定する。構成・シチュエーションによって、どちらが先が良いか伝達する)。

「おの上のタオルをお取りします(寒くなりますなどの御声かけ)」

「バストマットをお取りいたします。ゆっくりと態勢を変えてください(ご年配者・腰痛の方など、転倒に注意)」

枕とバストマットベッドの下に置き、半円枕にタオルを敷いてセットする。

「目元にタオルをお掛け致します(顔にかけるタオルは折りかえして顔にかける)」

「態勢を整えます。下の足をまっすぐ、上の足を曲げてみて下さい(天井側下肢屈位・ベッド側下肢伸展位))」⇒自動運動で実施してもらう場合。

「態勢はお辛くないですか?」

「足元からタオルをお掛け致します」

 

 

肩上部へのアプローチ(右側臥位の場合)

 

肩上部へのアプローチの基本

 

客の背側に立ち、尾側に向かってフェンサー

「手根圧迫・揉捏の際」は、純粋に尾側へのフェンサーで良い。

一方で「母指圧迫・揉捏の際」は、(若干)「背側向きな尾側」でフェンサーを取る。

その理由は「母指圧迫で狙う部位が僧帽筋だから(斜角筋ではないから)である。

狙うのは「肩甲骨上角のやや頭・内側」であり、「純粋に頸部の側面(耳~肩峰までのライン上)に母指圧を取ってしまうとツルツル滑りやすいし「斜筋へのアプローチになってしまう」ので注意。

※手根圧迫は、純粋に頸部の側面(耳~肩峰までのライン)へ手根を当てればOK。

 

この時のフェンサーは左足を前方に出しておいた方が良い

右側臥位なら左手を用いるので、左足を前に出しておくことで圧が「ブレにくい」。肩上部は圧迫でもツルっと圧がぶれてしまいやすいので、特に注意する。

 

 

固定側の手について

固定側の手(右側臥位なら右手)は、前腕回内外中間位にて、左肩甲帯の頭腹側を把持する。

この時に4指で腹側に軽くるれて上腕が腹側へ落ちない(ブレない)ようにすると同時に、手根で若干肩甲帯下制位にすることで、メチャクチャ圧が入りやすくなる(これは、長生・あんまも同じ)。

 

側臥位にて(自然と)肩甲帯が挙上していたら、圧迫・揉捏がしにくく感じる!しかし、少し肩甲帯を下制するだけで押しやすくなる!

 

 

肩上部への手根アプローチ(手根圧迫・手根揉捏)

 

アプローチは以下の通り(右側臥位の場合)

  • 右手を前腕回内外中間位で肩峰を包むように把持して、若干肩甲帯を下制位に固定。
  • フェンサースタンス(右側臥位なら右下肢を後ろにして踏ん張る)。
  • 左手で(前腕回内外中間位で)僧帽筋を手根圧迫 or 揉捏する。

 

肩上部の幅に合わせて2・3点圧迫する(女性なら2点・男性でも3点くらいで、この部位は終了してしまう)。

 

手根圧迫・手根揉捏ともに「純粋に頸部の側面(耳~肩峰までのライン)」を手根でとらえて圧迫・揉捏すればOK。

 

 

手根圧迫

肘は伸展して手根部へ体重を乗せると(肩甲骨を下制位にしている相乗効果もあって)圧がかなり入る。

この際、肩上部に散在する筋硬結を手根で感じることが出来る。

手関節を背屈させることで「手根骨を強調」させるとさらに圧は強まる(ただし、女性では骨を当てられている感じがして痛いとの訴えあったので、強押し希望の人のみに用いる)。

 

「敢えて(固定側の)肩甲帯の下制を強調しながら圧迫」によりストレッチング要素を強くすることも可能。ちなみに、この際に、反対手で頸部を固定(上肢をクロスさせながら)で筋膜リリースにもなるのでおススメ。

 

肩井あたりが気持ち良いという人や、ストレッチ感覚が気持ち良いという人が稀にいる。

 

手根揉捏

圧迫は「フェンサー+肘伸展位で体重を乗せる」でOKだが、手根揉捏は若干肘屈曲位での操作が必要。

「肘・下肢屈曲の連動と、回内外中間位での揉捏」というのは多少慣れが必要。

この際の揉捏も「シッカリと圧を加えた状態を維持しつつ捏ねる」というのを忘れないように。

 

「夜間しか来ない、整体通いなれた年配者」が独特な手根揉捏をしていてメチャクチャ気持ち良かった。特徴は「外側から内側へ3点くらい揉捏していく」「手を肩と垂直ではなく、指尖が斜め上を向くようなㇵの字にして、揉捏していく」「丸みを帯びながら輪状しているような揉捏感(これは表現し辛いが)」というのが特徴。

母指揉捏も同様なので、チャレンジしてみること!!!

 

 

肩上部への母指アプローチ

 

手根圧迫と異なり、「母指圧迫・揉捏」は、(若干)「背側向きな尾側」でフェンサーを取る。

その理由は「母指圧迫で狙う部位が僧帽筋だから(斜角筋ではないから)である。

狙うのは「肩甲骨上角のやや頭・内側」であり、「純粋に頸部の側面(耳~肩峰までのライン上)に母指圧を取ってしまうとツルツル滑りやすいし「斜筋へのアプローチになってしまう」ので注意。

 

1点目(肩甲骨下角の内頭側)は斜め45°での母指圧で肩甲挙筋を狙い、以降は垂直圧を意識しつつ(僧帽筋の奥にある)棘上筋のラインに沿って、棘上筋へ深層圧を届けるよう意識しながら圧迫していく。

 

母指揉捏は・・・やはり練習が必要なのは手根揉捏と同じ(横に揉捏するので)。

 

 

頸部へのアプローチ(右側臥位の場合)

 

頸部へのアプローチは母指(圧迫・揉捏)しかないのが特徴。

 

客の背部に立ち、頭側へ向かって歩行肢位。

※尾側へ向かっての歩行肢位ではないので混乱しないように。これにより、頸部のキワ(後頭下筋群)まで(頭側へ若干のベクトルも加えながら)揉捏してあげることが出来きる。

 

母指圧迫

4指で頸部を後方から包みつつ、母指で板状筋を狙う。つまり、首の付け根では椎弓よりも若干外側を圧迫。

そこに1点圧した後は、椎弓に沿ってで良いので、45°の角度で母指が入る様に圧迫を加える。

 

母指揉捏

4指でのホールド(ドアノブを掴む感じ)は非常に重要。

これで、母指の指腹(末節骨だけでなく基節骨も当てて、少し広い面で)ドアノブを回すようにアプローチする。

ただし、伏臥位よりも「リズミカルかつ、ストロークを(少し短めに)する」のが側臥位の特徴(伏臥位だと一旦体重を元に戻さなければならないが、側臥位はそれをしなくて良いし、若干手押しでもOK)。

 

 

脊柱起立筋のへのアプローチ (右側臥位の場合)

 

脊柱アプローチに関する基本的解釈

 

圧が弱めなため、妊婦や高齢者などの特別な人を除いて、実施頻度は少ない。

 

座位バージョンと立位バージョンがあり特徴は以下の通り。

 

座位:前方へ体重を乗せるだけで圧が加わる。揉捏も可能。

 

立位:側方への体重移動なため手押しになり易い。イチイチ座らなくて良いので流れがスムーズ。狭い場所でも施行できる。

 

結論だけ言ってしまうと臨床的には以下にする。

 

①手根圧迫⇒フェンサースタンス

②手根揉捏⇒実施しない(難しい)

③母指圧迫⇒フェンサースタンス or 座位(座位の方が手押しにならず深部へ入る)

②母指揉捏⇒座位(フェンサースタンスは難しい)

 

上記をベースにしつつ解説していく。

 

手根圧迫(右側臥位の場合)

 

  1. 頭側へ向かってフェンサースタンス。
  2. 頭側⇒尾側の方向へ手根圧迫を加えていく。
  3. 内側手(右手)を肩関節に添える(包み込むようにホールドするのは女性的にNG)。
  4. 外側手(左手)を手関節背屈位で棘筋に手根を当てつつ「膝屈曲+肩関節水平内転により前腕長軸への圧迫力+側方へ寄りかかる体重圧」により棘筋を手根圧迫する。
  5. ある程度尾側まで押したら、「右手を(肩関節から)骨盤に添え変えて、左手根での圧迫を継続」していく。

 

※ズレやすいのでバストマット(やバスタオルを畳んだもの)を膝下に敷くと膝が滑りにくくなる。

 

母指での圧迫 + 揉捏

 

「母指圧迫」だけで終了するならフェンサースタンスで施行したほうが、前述した手根圧迫と連続しておりスムーズ。

 

ただし以下な点を考慮して「座位での母指圧迫」を選択することにした。

  • フェンサースタンスでの母指揉捏は難しすぎる。
  • 側臥位しか取れない人(妊婦・高齢者)の腰痛に対してシッカリ「強圧」を与えることが出来る。

 

実際の方法は以下の通り。

 

ポジショニング

母指圧迫・揉捏する分節の(なるべく)正面に正座する(脊柱起立筋の頭側と尾側では座る位置を若干変えて、なるべく正面に座る。)

 

固定と圧迫・揉捏

  • 胸部脊柱起立筋は「頭側手で肩甲帯を(腹側に倒れないように)固定」しつつ「尾側手で母指圧迫・揉捏」する。
  • 腰部脊柱起立筋は「尾側手で骨盤帯を(腹側にズレないように)固定」しつつ「頭側手で母指圧迫・揉捏」する。
  • 胸部・腰部の脊柱起立筋ともに4指が天井側を向くポジションで圧迫・揉捏を施行する(イメージとして、頭側へ向かったフェンサースタンスなら前腕回内位になる感じ。
下部胸椎でもアプローチ時に上部体幹が動きやすいので、腰部に移行するまでは「固定は肩甲帯で」としておいた方が良い。
 
  • 母指圧迫のターゲット⇒棘筋
  • 母指揉捏のターゲット⇒最長筋(棘筋部に母指をはめて最長筋を圧迫しながら捏ねる)

 

 
母指圧迫のコツ
特に上・中部胸椎の母指圧迫は(肩甲帯を固定していても)体幹が前方へ倒れやすい。したがって(ちゃんと肩甲帯を固定する以外に)母指圧迫する際に「手関節背屈で棘筋へ入れ込む」というのが大切。これは側臥位における梨状筋母指圧迫も一緒だが非常に重要。
 
母指揉捏のコツ
  • 揉捏は1度で終わらせず、3・4回繰り返すほうが良い。伏臥位ではコレが自然とできているのに、なぜか側臥位では忘れがち(1回揉捏のみになっていて指摘されることが多い)ので注意。
  • しっかり圧を加えたまま(コリっと弾かないが、圧は逃がさないように)揉捏する。実践力テストで長坂校長より「揉捏の方法を間違えて覚えている」、多くの生徒より「圧迫は出来ているが、その後の筋腹を乗り越える際に圧が逃げている」と、吉岡先生より「圧迫しながらコリっとせずに乗りあがるように」と言われた。

 

体幹をもっと腹側へ寝かせて(半臥位にて)押す方法もある

 

体幹をもっと腹側へ寝かせて(半臥位にて)押す方法もある。

 

これは、専門学校の伊藤さんと同じ考えかも。

 

半臥位で施行する方法は以下などがある。

  • ベッド側肩を少し後ろへ引いた状態で、腹側へ抱き枕を置いて、抱いてもらう。
  • 完全に肩を後ろへ引き抜いた状態にする(非常に押しやすいが、このためだけにポジショニングをとるのが面倒)。

 

イメージとしては以下な感じ。

この状態で手関節を背屈しつつ「しっかりと水かき部分がズリッとズレるようにしながら皮膚のダブリ取った状態」で詰ておいて母指圧迫・揉捏すれば深部までメチャクチャ入!相手の体が腹側へ倒れないので絶対に覚えておく(この方法は「体を垂直な肢位にて実施する場合も有効なので絶対に覚えておく)。

 

このポジションを好む妊婦さんは多いので覚えておくこと。

 

この肢位では肩甲骨内側縁付近も押せる!佐藤先生が実際にやって見せてくれた。

 

一方で、上記のポジションが取れたとしても、揉捏などをガシガシすると「さらに腹側へ体が揺れてしまう」など妊婦にとって良く無い刺激が入るため注意する。

 

上記のポジションであれば(一側手を固定に使わず)「両手重ね母指圧・揉捏」を実施することが出来る。

 

 

中殿筋・大殿筋・大腿筋膜張筋へのアプローチ

 

 

中殿筋へのアプローチ

 

ワイドスタンス。

「腸骨稜⇒大転子」の間に対してアプローチする。

 

手根圧迫・揉捏

手掌を重ね、「背部手根圧迫」の要領で、中臀筋乗り上げて垂直圧を加える(手根圧迫)。

背部の手根圧迫と全く同様に「脱力+体重圧」でOK。

「腸骨稜の探して、その尾側」~「大転子の頭側」まで1~2点。

手根揉捏もほぼ同様

 

母指圧迫・母指揉捏

「腸骨稜の探して、その尾側」~「大転子の頭側」までを垂直圧でアプローチ。

 

 

大殿筋への手根圧迫・揉捏 + 梨状筋への母指圧迫・揉捏

 

大殿筋への手根圧迫・揉捏

フェンサースタンス。

手掌を重ねて、45°の角度で臀部を手根圧迫すればOK(腰部を45°の角度で押圧するのと同じ要領)。

 

もしも臀部が動いてしまうようなら「右手で腸骨稜をカウンターとして固定」をしてもOK(妊婦も対象者としているため、腹部に触れないよう、接触面積は狭くする)。

ただし、この場合は片手(左手)だけで手根圧迫しなければならなかったり、カウンターを考慮(腸骨稜は凸凹しているのでカウンターとして接触辛い)しようと考えると十分な圧が加わりにくい点には注意。

強圧を用いようとすると、固定側の左手にも過剰な力が加わってしまう。

この力は(プルプルしているので)受け手にも伝わりリラックスできない。なので「左手の固定が努力なく可能な程度の圧」でOK。

 

 

梨状筋への母指圧迫・揉捏

母指でのアプローチは(大殿筋ではなく)梨状筋にターゲットを絞る。

梨状筋は「仙骨外側から大転子へ収束する」という特徴を持つので、蚊来るランドマークを確認してから圧迫・揉捏を施行する。

施行する際は「仙骨外側⇒大転子」の方向へ圧迫・揉捏していくのが良い。

 

大殿筋のように「片手で固定、片手で圧迫・揉捏」でも良いが、「揃え母指or重ね母指」でも良い。

そうなると、腹側へのベクトルも入っているため骨盤が動きそうだが「手関節を背屈することで母指を入れ込む方法(菅沼さんと同じ方法)」であれば骨盤は動かない。

また「手関節背屈で母指を梨状筋へ入れ込んだ状態」から手首を返すことでスムーズな揉捏も可能。

上記の方法をするにあたって、(大殿筋と異なり)必ずしもフェンサースタンスでなくとも良い(ワイドスタンスでも良い)。

 

 

大腿筋膜張筋

PTは腹側からアプローチ。

上前腸骨棘の背尾側に対して45°の角度で母指圧迫する。

しっかりと大腿筋膜張筋が捉えれていることが確認出来たら、肘圧を加えても良い。

ピンとこなければ、この部位を摘まんで筋腹を確認する(ASISの側面に付着しているので誤解なきよう。正面についているのは大腿直筋)。

 

 

肩甲骨剥がし(左側臥位の場合)

 

タオルの腹側側をペロッとめくって、PTの「手~前腕」に絡みつかる(患者の前腕が当たらないように)。

 

その状態で、「少し腕を浮かせてください」などと言って、PT右手を脇の下から(背側から腹側へ向けて)手を通し、肩前面をホールド。

目安として「烏口突起に手掌尺側が当たるくらい」「手指は肩上部(肩甲骨上角くらい)まで4指先がひっかっかるくらい(つまり、肩の「前面~頭側面まで」をホールドする感じ)。

 

左手は肩甲骨へ「揃えた4指」を入れ込みつつ、4指MP関節屈曲させて「4指と母指球で肩甲骨を挟む」ように肩甲骨を把持する。

 

肩甲骨モビライゼーション

この状態で以下を実施。

  • 大きく時計回りに動かす(頭側へ詰まらせる動きも忘れないように)
  • 大きく反時計回りに動かす(頭側へ詰まらせる動きも忘れないように)
  • 天井側へ浮かせつつ尾側へ引くように回す
  • 天井側へ浮かせつつ頭側へ引くように回す(頭側へ詰まらせる動きも忘れないように)

上記は順序不同。

 

肩甲骨剥がし

最後に、肩に当てた手を、「腹側⇒背側」へ当てなおし、PTは後方へ自身の体をのけぞらせることで患者の上半身が浮くくらい肩甲骨を引っ張る(肩甲骨剥がし。左肘を伸ばす・せず字を伸ばすのがポイント。ただし大柄な男性には不向き)

 

女性で痩せた人なら肩甲骨にガッツリと指が入り、肩甲骨内側にあるパラパラとした筋硬結へ「指をクルクルさせるたびに当たる」のでメチャクチャ気持ちが良い。

 

 

肩甲骨に指が入らない人は結構多い

 

肩甲骨に指が入らない人(男性など)に対しては、肩甲骨に左手を当て、そのまま前述した「クルクル4パターン」を実施してあげる。

 

「脱力してもらう+大きく+頭側へ詰まらせる」を心掛ければ、これだけで気持ち良い。

 

この場合、必ずしも「腋窩にPTの手を通して肩をホールドする」という行為は必要ないため、「タオルをペロッとめくらず、そのままクルクル回す」でもOK。

 

同じ受講生が「オプションコースで、肩甲骨に指を入れる前に『肩甲骨を張り付かせている筋肉(菱形筋)を十分緩める』という行為をしていた」とのこと。

恐らく手を後ろに回した状態で、腹側から覆いかぶさるようにしつつ指を入れるなどしているのだと思われる。

臨床では、これらも織り交ぜつつ肩甲骨剥がしをしてみる。

 

 

下肢へのアプローチ

 

下肢アプローチの基本

 

下肢アプローチは「まずは腹側から可能なものをすべて実施した後に、背側で可能なものをすべて実施する」という手順で実施する。

 

基本的にはフェンサースタンス・ワイドスタンスを自身が体重圧しやすいように切り替えながら、体重を乗せていけばOK。

 

外側広筋・内転筋・脛骨内側のキワなどは「気持ち良いけど過敏な部分」なので注意する(外側広筋などは、くすぐったがる人も多いので注意)。

 

 

具体的には以下の通り。

 

腹側からのアプローチ

  1. (天井側 )外側広筋への手根圧迫・揉捏、母指圧迫・揉捏
  2. (天井側 )前脛骨筋への手根圧迫・揉捏、母指圧迫・揉捏
  3. (天井側 )腓骨筋 への手根圧迫・揉捏、母指圧迫・揉捏(臨床においては、腓骨筋への母指圧迫は不向き)
  4. (ベッド側)内側広筋への手根圧迫・揉捏、母指圧迫・揉捏
  5. (ベッド側)内転筋群への手根圧迫・揉捏、母指圧迫・揉捏
  6. (ベッド側)ヒラメ筋内側・後脛骨筋(つまり脛骨のキワ)への手根圧迫(これは揉捏無し。母指アプローチは背側から実施)

 

背側からのアプローチ

  1. (天井側 )外側ハムストへの手根圧迫・揉捏、母指圧迫・揉捏
  2. (天井側 )腓腹筋外側頭への手根圧迫・揉捏、母指圧迫・揉捏
  3. (ベッド側)内側ハムストへの手根圧迫・揉捏、母指圧迫・揉捏
  4. (ベッド側)ヒラメ筋内側・後脛骨筋(つまり脛骨のキワ)への母指圧迫・揉捏(手根圧迫は腹側にてアプローチ済み。非常に過敏な部分が存在するので、この部分を刺激してあげると「足が疲れている人」にもメチャクチャ効果的)
  5. (ベッド側)腓腹筋内側頭への手根圧迫・揉捏、母指圧迫・揉捏
  6. (ベッド側)ヒラメ筋内側・後脛骨筋(つまり脛骨のキワ)への母指圧迫・母指揉捏(これは背側で実施した手根圧迫を母指バージョンということ。非常に強力なので力を入れ過ぎないよう注意する。「揉捏の方が気持ち良い」という人が多かった。患者尾側に背側へ向いて位置し、脛骨のキワを狙うのでもOK)。

 

「ベッド側の脛骨キワ(内側)」・「天井側の脛骨キワ(外側)」ともに、「ベッドの尾側にフェンサースタンス」で実施してあげるとキワを「母指で縦に捉えやすい」のでおススメ。上記に組み込んであげると良い!!

 

「大腿前外側」と「大腿後外側」の手根揉捏は『丸みを帯びるように揉捏する』というのがメチャクチャ気持ち良い。普通に揉捏したら「摘ままれている感じ」がしてしまうが、この方法では全くそれを感じない!ぜひマスターする(by 夜間のみ受講する整体好きな年配)。

 

 

足底へのアプローチ

 

天井側

外側アーチに対して「踵部のカーブ⇒中足骨頭まで」を母指圧していく。

 

ベッド側

内側アーチに対して「踵部のカーブ⇒中足骨頭まで」を母指圧していく。

 

ウィルワンでは母指圧迫のみだが、応用編として母指揉捏をしても全然かまわないとのこと。以前はこれを伏臥位で教えていたが、皆難しいのでカリキュラムから外してしまったとのこと。

 

 

「足が辛い」「肩が辛い」という人には側臥位をメインで!

 

主訴が「腰部」の人には伏臥位をメインにするのがおススメ。

 

一方でメインが「足が辛い」「肩が辛い」という人には側臥位がおススメ。

 

「歩き疲れて足がパンパンになった」という人にも十分満足してもらえる。

 

※腹側・背側・尾側から重複しつつも丁寧に解してあげることが可能。

 

肩上部に関しても「手根圧」で十分な圧が入るのが特徴。

 

 

その他のアプローチもガンガン付け足す

 

側臥位のアプローチは、ウィルワンでも自由度が高く色んな手技を組み合わせても良い。

 

「絶対に○○しなければいけない」というのは無いので、自由な発想を持って施行してOK。

 

早速、生井先生の「腰方形筋の母指圧迫」を付け足してみた。

 

 

 

運営者:長生術ノート管理人

  • 長生学園卒業
  • あん摩マッサージ指圧師
  • リハビリテーション領域の国家資格保有
  • 臨床経験15年以上

 

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