①大腿前面(大腿四頭筋を把握しながら45°の角度で振幅:1か所7回・膝直上まで)
+大腿手根圧迫(尾側手は膝蓋骨に触れ、頭側手根を前腕回外位で圧迫)
②側面から腸脛靭帯振幅(手関節背屈・母指は寝かせた状態で、腸脛靭帯へ母指圧を加えつつ振幅)。⇒「腸脛靭帯と外側広筋のキワ」への母指圧を追加してもOK。このアプローチは詰めすぎると「抓られているみたい」と言われるので「把握はしないほうが無難」。
③側面から前脛骨筋を振幅(手関節背屈・母指は寝かせた状態で、前脛骨筋へ母指圧を加えつつ振幅)
④下肢屈曲位で脛骨神経の走行を目安とした下腿後面への刺激(下腿三頭筋正中部に、外側手の4指指紋部を当て内外側への刺激)⇒「内側手で膝内側へカウンターを当てつつ、外側手を折母指にして前脛骨筋圧迫」を追加してもOK。
⑤坐骨神経の走行を目安とした大腿後面への刺激(今まで頭側へ向いていたが、尾側へ向き変える。下肢屈曲位のまま外側手の4指指紋部をハムストリングス正中部へ当て、軽く輪状するように外側へ掻き出すイメージ。くすぐったい人もいるので注意)。
⑥下肢屈曲位で内転させることで腸脛靭帯を伸張(ASISを固定しつつ伸張)⇒そのまま頭側を向きつつ「内側手で膝内側にカウンターを当てつつ、外側手根で圧迫してあげる(W整体と同じ手技)」を追加してもOK。
⑦SLR(反対大腿を術者内側下腿で押し付けて固定しつつ、術者右肩へ患者下肢を乗せてハムストリングスを伸張。内側手で膝伸展位を保持させつつ、外側手で足関節背屈ストレッチも可能)
⑧下肢屈曲させ股関節をエンドレンジまで曲げる(⑧と同様に、反対大腿を術者内側下腿で押し付けて固定しておくことで代償を予防。若干内転位での深屈曲・若干外転位での深屈曲も含めて3パターン実施すると良い by 同級生)
⑨股関節をエンドレンジまで曲げつつ内回し・外回し(必要に応じて軽度の内・外旋を加えるが、「エンドレンジまで押し込むこと自体」を目的とはしない。鼠径部痛、関節内の強い詰まり感、鋭い疼痛などが生じる場合には可動範囲を小さくする)
⑩膝関節90°屈曲位にて膝をクルクル(あまり気持ち良くない)
⑪下腿三頭筋のストレッチ
大腿前面
大腿四頭筋を把握しながら45°の角度で振幅。
勤務先サロンでは「大腿直筋を手根も使いながらの持続圧迫」で高評価を得ているが長生的には異なる。
長生的には天井側へすくいつつ、母指は寝かせてフワッと接触させる。で、45°の角度で上下に軽く振幅させる印象。
45°とはいっても、極端な表現でいうと「大腿骨側へ詰める感じ」と考えると上手にいきやすい。
1か所7回・膝直上まで。
ASIS直下は、陰部へ触れてしまわないよう注意する。
側面から「腸脛靭帯」→「前脛骨筋」の振幅
腸脛靭帯
手関節背屈・母指は寝かせた状態で、腸脛靭帯へ母指圧を加えつつ振幅。
ただし、以下を選択するのもアリ。
- 腸脛靭帯と外側広筋の溝に母指を寝かせて「大腿四頭筋の把握」して振幅
- 水かき部分で大腿外側を包むように把握して振幅
上記は、後述する「大腿筋膜張筋へのアプローチと重複しない」という意味でもスッキリする)
前者はソフトで気持ち良い(前者は母指への圧を強くするか、大腿四頭筋への把握を主目的とするかで刺激が大きく異なってくる)。
前脛骨筋
手関節背・母指は寝かせた状態で、前脛骨筋へ母指圧を加えつつ振幅(重ね母指にする)。
また、股関節・下腿の肢位を調整することで、下腿外側の軟部組織へアプローチすることもできる。
腓骨頭~腓骨頸周囲では総腓骨神経が表在性に走行するため、この部位への強い局所圧は避ける。下腿外側や足背へしびれ・電撃痛が生じる場合には刺激位置を変更する。
「膝立て位」で下腿三頭筋・アキレス腱・踵・内外果直下
下肢屈曲位の下腿三頭筋把握揉捏
「膝立て位」にて、術者は膝の正面を向く。
頭側手で下腿近位部を固定し、
尾側手で下腿三頭筋を把握して、外側へ掻き出すように揉捏する。
1点7振幅を下腿近位→遠位へ数点実施。
下腿三頭筋中央~やや外側の軟部組織を触診し、筋・腱・筋膜などの組織を確認しながら刺激する。
触診した索状物を「脛骨神経」と断定して直接刺激することはせず、解剖学的な位置関係と患者さんの感覚を確認しながら刺激位置を決める(単純に下腿正中を押せば良いと思わないこと!)。
次に下位へ進んでいく。
- アキレス腱部分は「二指圧迫揉捏」
- 踵部分は「虫様筋握り」
- 内外果直下を前・後方より包んでの「両手の母指・四指で圧迫」
下肢屈曲位な状態で、
尾側手で下腿遠位を把持して下肢を安定させつつ、
頭側手で下腿三頭筋を把持して内外側へ振幅する。
近位⇒遠位へ進んでいき、アキレス腱は折母指に変えて振幅。
踵は虫様筋握りで振幅した後、足首の腹背側を両手水かき部分で挟み込むようにしつつ、両手の母指・示指で内外果直下の周囲を把握振幅する。
坐骨神経の走行を目安とした大腿後面への刺激
坐骨神経の走行を目安とした大腿後面への刺激
術者は「膝立て位」の外側に位置し、尾側へ向く。
内側手で大腿遠位部(あるいは膝関節)を固定し、
外側手の4指指紋部を大腿後面(の正中部より若干)外側に当て、外側へ掻き出すように輪状刺激する。
1点3振幅くらいを大腿遠位→近位へ数点実施。
下肢屈曲位(+股関節内旋位)で腸脛靭帯・外側広筋間の圧迫+ストレッチ
①下肢屈曲位で膝の正面を向く。
②「術者の尾側手」で膝を内側へゆっくり倒し、股関節を軽度内旋位で保持する。
関節組織を強く張らせて「ロックする」ことを目的とはせず、患者さんが力を抜いて保持できる範囲でポジショニングする。
③「術者の頭側手」の母指長軸を「腸脛靭帯・外側広筋間の溝」に沿わせるように当てて圧迫。
また、大腿筋膜張筋をダイレクトに圧迫してもOK。
大腿遠位→近位へ何パターンか実施していく。
腸脛靭帯のストレッチ
前述したアプローチが終わったら、腸脛靭帯のストレッチを行う。
頭側手の手根でASISを固定し、
尾側手で膝を内側へ更に倒すことで腸脛靭帯を伸張させる。
より大きな伸張感を得たい場合は、足を反対側へ跨がせるようにポジショニングする方法もある。
ただし、強い伸張感そのものを目的とはせず、股関節や膝関節の可動域・疼痛・既往歴を確認しながら無理のない範囲で実施する。
その他
①SLR
②股関節をエンドレンジまで屈曲する(やや内転方向へ屈曲)
↑
上記は反対側大腿を固定することで代償を防ぐ。
③股関節を外回し・内回しに動かす(内方向の最終域が制限されやすいので強調する。逆に外方向は重力にまかせて倒す程度で操作する)
④膝関節90°屈曲位にて頭側手で膝を把持して固定。尾側手で踵を下からすくうよう把持し、尾側手を操作することで膝をクルクル(内回し・外回し)。
⑤下腿三頭筋のストレッチ
