一般操作(伏臥位)⇒上部体幹+上肢

特殊手技(要パス)

この記事では、一般操作(伏臥位)の「上部体幹+上肢」について記載している。

 

※「下部体幹+下肢」に関しては「一般操作(下部体幹+下肢)」を参照

 

それぞれの順番は以下の通り。

 

僧帽筋の折母指把握+肋間刺激(僧帽筋を折母指把握居た状態で、「4指肩甲骨内側部+前鋸筋ライン刺激」⇒「示指・中指での肩甲骨内側縁刺激」)

肩甲骨まわり(肩甲棘下縁のラインに沿っての刺激)

上肢上腕前腕手部

⑤「C7横」+「僧帽筋ライン」(or腕神経叢刺激)に対する母指圧迫。

頸神経部頸椎に対して)⇒様々なパターンあり!

大後頭神経(両母指で目に向かって斜めに押圧:頭蓋骨を締める手掌で包み込むように行う)

⑧背部軽擦(おまけ)

 

この記事では、患者伏臥位でPTは左側へ位置しての手法を想定してる。全てにおいて、左側に自身が位置していることをイメージしつつ観覧すること。

 

僧帽筋把握(折り母指)+肋間刺激

 

「僧帽筋を折母指で把握」した状態を維持しつつ、肋間刺激をしていく。

 

僧帽筋把握について

 

PTは頭側へ向かって左片膝立ち位。

 

内側手(右手)4指で「肩甲骨内側部(の上部)の皮膚」を、僧帽筋へ向かってグーっと押し上げて詰めた状態で、外側手(左手)で僧帽筋を把握する。

 

この様にして皮膚のダブリを取ることで、メチャクチャしっかりと僧帽筋を把握することが出来る。

 

把握なので、指先で摘ままないこと。

「首の中枢」や「僧帽筋よりも前方(鎖骨部分)」へ手が当たって不快感が生じないように注意(この点は、あん摩座位での僧帽筋把握と同様)。

 

 

肋間(肩甲骨内側~前鋸筋ライン)への刺激⇒4指刺激+2指刺激

 

「僧帽筋を折母指で把握した状態」にて、「4指で菱形筋⇒前鋸筋」の順でしごいた後、「2指(中指+示指)で僧帽筋内側縁を重点的にしごいていく。

 

4指での刺激

「右手の4指」で右肩甲骨内側部(菱形筋の辺り)を頭尾側へ動かすことでマッサージ。

 

スタートは肩甲骨上角(肩甲挙筋・肩外兪)を狙ってみる。

 

「皮膚をしっかり動かすように」との表現のごとく、そこまで強い圧を菱形筋に加えるわけではない(表層の筋膜をマッサージしている感じ)。

 

また、前鋸筋ライン(肩甲骨外側縁)はPT前腕回内位へ切り替えて、浅筋膜をマッサージしていく。

 

 

上記のように、内側縁を3点くらいに分けて擦り、外側縁を下角から1点擦る感じ。

 

2指での刺激

次に、2本指(示指・中指)を用いて肩甲骨内側縁をだどるようにシゴイテいく。

 

膏肓当たりでは、ベクトルを内側に向けてみても良いかも。

 

このラインは筋硬結が出現しやすく、ツボも多い部分なので効果的。

 

先生は「授業では2本指で実施するけど、臨床では普通に(2本指ではなく)4本指でしごく」と。練習では「内側縁を強調するために2本指のみを使用する」が、臨床では(内側編へ刺激が入っていれば)方法は拘らなくても良いということだと思う。

 

 

肩甲骨まわり:肩甲棘下縁への円運動(すくい上げる刺激)

 

肩甲棘の長軸ライン上で、患者に向かって正座をするのが望ましいポジショニングと思われる(ただ、先生は(実際は前操作の流れということもあってか)若干頭側を向いていた)。

 

患者の上肢を体側へつけた状態から(前腕回内位で)掌を天井側へ向け、肩関節をやや外転位にする(腋窩へ腕を入れる際に邪魔にならないため)。

 

肩関節付近を、「三角筋部」と「腋窩部」から包み込むように把握する。

で、その状態で両母指を肩甲棘の下縁に沿って添わせる(両母指をくっつけた状態で添わせる)。

 

※なるべく肩甲棘の近位からスタートしたいので、なるべく手を押し入れる。

 

しっかりと把握をキープしたまま、両母指で「肩甲棘下縁ラインをすくい上げる様な押圧」を加えていく。

 

※揺すったりしたり、圧迫するよりも「すくい上げる刺激(円運動の刺激)」のほうが刺激としては良かった。

 

何度かすくい上げたら、肩甲棘の外側に向かって少しずつ刺激部位をずらしていく。

 

 

放課後研修会オリジナル

 

先輩は、前述した「肩関節軽度外転位で、前腕回内位で腋窩高壁を把握しつつ、母指を腋窩へ入れていく」という方法を実践していたが、それ以外にも(基本操作の代わりに)以下を実施していた。

 

肩甲骨剥がし

左肩関節を内旋させて左手甲を腰部へのせる⇒肩甲骨を浮き上がらせる。

PTは正座をしたまま「膝を左肩甲帯の下へ入れ込むこと」で、さらに肩甲骨内側縁の隙間を作る。

手指を肩甲骨内側縁へ入れ込む(あるいは剥がす)ようにリリースする。

 

肩甲骨の手根揉捏

肩甲骨(肩甲棘より下)を手根揉捏する(⇒天宗などツボも刺激できる)

 

 

上肢(上腕⇒前腕⇒手部)

 

上腕の把握

左上腕の二頭筋・三頭筋をしっかりと把握しながらの母指圧。

左前腕掌側の圧迫

左前腕掌側を、右手根に体重をかけることで圧迫する(かなり強めに体重をかけても大丈夫みたい)。

圧迫すると手指が勝手に屈曲してくる(=テノデーシスアクション)ので、この屈曲が出れば成功。

左手は肘あたりへ軽く添えるだけで(把握したり、前腕の下に添えたりしなくても大丈夫)。

※他の手も常にどこかへ触れておくことで「気を流す」っていうのが、全ての一般操作における基本的な考え。

母指球・小指球のマッサージ

手掌を圧迫マッサージしていく。

手拳叩打

左手拳で、左手掌を叩く。

他の4指(特に母指)が曲がってしまったところを叩いて骨折させてはいけないので、全ての指を右手で固定しておく。

 

 

腋窩部への刺激

 

「右手で腋窩把握」+「右母指で押圧」⇒肩甲骨外側縁の頭側に付着している筋群(大円筋・小円筋・広背筋など)を押圧する感じ??

 

※研人会では、この状態から腋窩に(前腕回内位で両母指を腋窩へ入れていく手技)を用いる。ツボに当たっている印象で、これなら前回のポジショニングを踏襲しつつも、頭側へ向かったままでも実施しやすいテクニックなので、臨床では使いたい手技の一つ。

 

 

「C7横」+「僧帽筋ライン」に対する母指圧迫

 

C7の外側を重ね母指にて押圧

左手を前腕回内位でC7棘突起外側へ母指が当たるように。

押圧方向は対側下肢(45°)

(把握しつつ)手関節背屈位で締める(長生オリジナル)

畳と平行に押す

圧した状態を維持しながら軽く「深く圧するような振幅」を加える。

 

僧帽筋ラインを押圧

僧帽筋ラインも、同様に重ね母指にて押圧。

上述した「C7外側」よりも腹側(「上肢あん摩」で実施した部位を思い出す)。

(把握しつつ)手関節背屈で締める(長生オリジナル)

押圧方向は体側下肢。

畳と平行に押す。

僧帽筋上部線維の内側から(45°)スタートし、外側へ移動しながら何点か押圧。

このライン上に「肩井」がある(肩井は45°じゃなく垂直圧の方が良いか?)が、スタートポジション(僧帽筋の中枢側)も気持ちが良い。

 

 

 

 

 

 

 

+αで腕神経叢!!

 

途中から腕神経叢への母指圧が追加された。

 

「重ね母指」にて「一側の鎖骨付近」まで深く母指を入れていく。

 

そこで手関節の背屈も入れながら、うまい具合に腕神経叢を背側に向かって軽く圧していく。

 

鎖骨に「当てながら」圧すると痛いが、「鎖骨のキワ」や「鎖骨のキワから若干頭側」を圧するのは重要。

 

自身でも腕神経叢を圧してみながら、部位を確認しつつ圧する。

 

慣れないうちは「重ね母指」で腕神経叢のピンポイントを狙うより、「揃え母指」で腕神経叢を狙った方が成功しやすいかもしれないので検証してみる。指圧や長生において「手関節背屈で詰める」というのは重要だが、ここはそれだけに頼ると変な圧が入るので注意。また、体勢を低くして背側へ突き上げる圧をわざとらしく加えても変な圧が入るので、この辺の微調整は重要。

 

 

頸神経(パターン①)

 

頸椎を下・中・上に分けて実施。

 

下部頸椎

首の付け根に対して実施する。

PTは尾側へ向かってポジショニング。

左手(患者側の手)で頸椎を把握する(把握した際の左母指の位置が首の付け根にくるように)。

把握する際に、横突起にまで手が被さってしまうと不快なので注意。

左母指に右母指を重ねて押圧。

押圧の方法は「下から上へすくい上げる様に(円を描くように)」と。

反対側も(力のベクトルは違ってくるが)4指で引くことで刺激を加えることはできる(「腰部ろとう」のイメージ)。

 

中部頸椎

PTは頸椎の正面に向くようにポジショニング。

右手で頸椎を把持(⇔下部は左手で頸部を把持)。

この状態で下部頸椎と同様に押圧(+スコップで掘るようなゆっくりとした小さな振動)

4指で引くことで「腰部ろとう」のように実施することも可能(ただし頸部は過敏なので骨運動は最小限に)

 

 

上部頸椎

PTはやや頭側へ向きなおしたポジショニング。

上部頸椎(後頭下)を右手で把握する(っというか摘む)。

後頭下を押圧する。

「押圧方法は下から上へすくい上げる様に(円を描くように)」と。

 

頸部は繊細な部位であり、揺するような刺激は好ましくない(特に左右への揺れ)。動的な操作をする際は「ゆっくり」「愛護的に」。眩暈を有している人などは特に注意を払うなど。

 

 

研人会オリジナル

 

先輩は、上部頸椎は同じ方法を下部頸椎にも施行していた。

 

つまり、「下から上へすくい上げる」を下部頸椎でも施行するということ(PTのポジショニングを尾側にして、後頭下と同じ方法を下部頸椎でも施行する)。

 

中部頸椎も摘まみ上げる感じでシンプル(イメージとしては「猫の首を引っ張り上げる」ような感じ)。

 

 

側臥位で頸部椎弓部を母指圧で分節振幅

 

PTは頸部の側面に、やや尾側へ向かって位置する。

C7付近から開始。

C7付近を「首根っこを掴む」ようにホールドし、母指側で(母指側の)椎間を開くように「内・尾側」へ刺激を入れる(重ね母指でもOK。この場合は重ねる方の手が前頸部に当たって不快にならないように注意する)。

 

※振幅は結果であって、目的ではない(「(母指による内尾側への刺激で)椎間を開く」ことによって、結果的に「振幅が生じる」という感じ)。

 

※なので、ガシガシ揺らすというのではなく、チョコチョコと揺らす感じになるはず(椎間を離開させる刺激なので。したがって、弱刺激であり患者が眠たくなるような刺激であれば成功と言える。

 

※この頭側へ刺激を移行させていく

 

この手技に関しては、「側臥位ー全身編」や「あん摩ー頸椎編」も参照。

 

 

頸神経(パターン②)

 

頭部関節(C0/1/2)

  1. PTは頸部の側方に、頸部へ向かって位置する(頭側や尾側へ向かって位置しない)
  2. 頭側手は頭頂に手を当てておく(固定というよりはプラーナを送るような感じかも)
  3. 尾側手で上部頸椎を「猫つかみ」をするように左右の椎弓へ指を接触する(横突起に当たるくらいまで深くつかまない。あくまで椎弓に「母指」「4指(具体的には両示指・中指)」が当たる様に。つまり水かき部分は接触せずトンネルが出来てOK)。
  4. 尾側指全てが密着した状態で「母指でグーっと圧を加えては(ちょっとスコップを掘るように)抜くというのを繰り返す。
  5. 尾側指が全て密着した状態で「4指(特に示指・中指)でグーっと圧を加えては(ちょっとスコップを掘るように)抜くというのを繰り返す。

 

⑤は④に比べて圧が弱くなりやすい。なので「左右両側を一度に済まそう」とせず、反対側へ回って再び④を行うほうが良いと感じた(先生でも④と⑤で圧が違っていた)。また、④はメチャクチャ丁寧、かつしっかりと圧が入るので「ほぐしの達人」で採用しても良いと感じた。

 

 

中部頸椎

上部頸椎とほぼ同じ。違いは「両手を使う(一側は「揃え母指」or「重ね母指」になるということ)」になる。

  1. PTは頸部の側方に、頸部へ向かって位置する(頭側や尾側へ向かって位置しない)
  2. 両手で「猫つかみ」をするように左右の椎弓へ指を接触する(横突起に当たるくらいまで深くつかまない。あくまで椎弓に「揃え母指or重ね母指」と「4指(具体的には両示指・中指)」が当たる様に。つまり水かき部分は接触せずトンネルが出来てOK)。
  3. 指全てが密着した状態を維持しつつ「母指でグーっと圧を加えては(ちょっとスコップを掘るように)抜く」というのを繰り返す。
  4. 指全て密着した状態で「4指(特に示指・中指)でグーっと圧を加えては(ちょっとスコップを掘るように)抜くというのを繰り返す。

 

④は③に比べて圧が弱くなりやすい。なので「左右両側を一度に済まそう」とせず、反対側へ回って再び④を行うほうが良いと感じた(先生でも③と④で圧が違っていた)。また、④はメチャクチャ丁寧、かつしっかりと圧が入るので「ほぐしの達人」で採用しても良いと感じた。

 

 

 

下部頸椎

PTは尾側へ向かきなおす。

首の付け根に母指・示指を当て「グーっと肩の付け根を尾側へ圧した後」に「スコップで掘る様に手関節撓屈」させる。

クイッ・クイッと動かすのではなく、尾側に向かって「多少持続圧を加えた後に手関節を撓屈する」というのを数回繰り返すイメージ

 

 

大後頭神経

 

授業では学んでない。研人会独自??

 

大後頭神経(両母指で目に向かって斜めに押圧)

 +頭蓋骨を締める手掌で包み込むように行う。

 

 

別法として頭側へ位置して、「中指・薬指で引っ掛けて手間へ引く」という方法もアリ。

 

ツボでいうところの天中。

 

 

ついでに、中心にある「亞門」も覚えよう。

 

 

 

背部軽擦

 

背部軽擦

 

 

参考動画

 

 

 

 

 

 

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※「下部体幹+下肢」に関しては「一般操作(下部体幹+下肢)」を参照

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